風通しは観葉植物にとっては必須で、ないと調子を崩すくらい大切なものです。個人的には日当たり、水やりと同じくらい大事と言っても過言ではないのですが、残念なことに風通しって割と軽視されがちなんですよね。
今回はそもそも風通しが良いとはどんな状態なのか。風通しをよくする意味は?風通しをよくするにはどうすればいい?といった風通しの疑問を解決していきます。
観葉植物をなぜか上手く育てられない方は風通しが原因の可能性もあるので、ぜひ最後までご覧ください。

風通しってそもそもなに?

風通しがよい=空気が滞留していない状態のことを言います。

空気が滞留している状態ってなに?

窓を何日も締め切っていて空気の流れがない環境や部屋の隅っこや周りを物に囲まれてる状況などが空気が滞留している、つまり風が動いていない状態のことを風通しが悪い状態と言えると思います。
逆に、空気を動かしてあげれば風通しがよい環境を作れるわけです。

風通しが植物に必要な理由3選

風通しを意識した部屋

1.蒸散を活発にする

蒸散:葉の気孔と言う部分から水分を水蒸気として大気に放出するという生理現象

  • 葉の表面の温度が上がりすぎないようにする(人間で言う汗の役割)。
  • 葉から余分な水分を出して水分の量を調節し、根からの水や養分の吸収をより活発にする

などの効果があります。

風通しがいいと蒸散の量が増え、夏の暑さでの枯れを防ぐことができます。さらに水分や養分の吸収量が増え、元気な締まった株に育てることができます。

2.光合成の効率が上がり、より元気に成長する

光合成には日光の他にある程度の温度や二酸化炭素も必要。空気が滞留していると植物の周りの二酸化炭素濃度も減ってきます。そのため風を動かして二酸化炭素濃度が下がりすぎないようにするのも重要です。

3.根腐れや徒長、カビを防ぐことができる

蒸散や光合成を活発にできれば土が常に濡れている状況を回避できます。結果として根腐れや徒長、カビといった嫌なことを起こさず植物が元気に育てることができます。

4.害虫を予防する

風通しが悪いと害虫が湧きやすくなります。代表的なものがハダニやカイガラムシ、トビムシと言ったもので、ハダニやカイガラムシに関しては植物に悪影響を与え、さらに駆除も大変なクソムシです。一方でトビムシに関しては特に悪さをする虫ではないですが、シンプルにキモいしいて欲しくはないので、やはり風通しは意識したいですね。

風通しを良くする方法4つ

窓際にハンギングしたシダ

換気する

おそらく一番簡単なのがこれ。1カ所開けるだけでもいいですが、できれば2カ所の窓を開けてあげるとより空気が通りやすくなってより風通しがよくなります。もちろん常に開けておくのは難しいので、朝起きてから空気を入れ替えて、仕事から帰ってきてまた空気を入れ替える、そんな感じでも開けないよりは絶対にいいです。まずはここから始めましょう。

人の通りが多い場所に植物を置く。

人が通ると空気が動くのでその分空気を滞留させにくい環境にできます。もちろんずっと近くを動いてなきゃいけない訳ではありません。普段よく使うテーブルの上に置くとか、そんな感じでいいと思います。

廊下のシェフレラ
Dwarf umbrella, Schefflera arboricola tree at office

店舗などで観葉植物を置く場合はこの方法でそれなりに風通しを確保できると思います。一般の家庭でもこれと換気など他の方法を組み合わせるとより良いと思います。
ただし、生活に邪魔になるような場所には置かないほうがいいと思うので、できる範囲でやってみてください。

エアコンをつける

風が出るので風通しはよくなりますし、さらに暑い寒いを解消できて人間にとっても快適なのでぜひ使っていきたいです。ただし、エアコンの風はかなり乾燥しているので直接植物に当てるのは避けましょう。多少なら大丈夫ですが、長時間ずっと当たり続けるのはまずいので、風が当たらない場所に置くようにしましょう。

サーキュレーターを使う

もちろんなくても育てることは可能です。ただ、少しでも綺麗に育てたい方やちょっと植物ハマっちゃったなーって方にはサーキュレーターかなりおすすめですし、これが一番風通しを確保しやすいと思います。観葉植物が増えてきた方にはぜひ導入をおすすめします。

冬は少し注意

たくさんの観葉植物たち

冬でも常に暖房をつけていて暖かい室温をキープしているなら風通しを良くするべきです。
一方で冷え込む時間帯があるならその時は風通しの確保より冷えないことを優先しましょう。室温が低いのに風通しが良いとより冷えて痛む可能性が高くなってしまいます。
ある程度の室温がある前提で風通しは確保するのがよいので、室温が10度から15度(この辺は植物の種類で変わるかもですが)より下回る時は気をつけましょう。

まとめ

今回は風通しの意味からメリット、風通しをよくする方法について解決してきました。ここまで言ってきた通り風通しは本当に大切で、日当たり、水やり、土と並んで植物の育成に欠かせないものです。ぜひこれから意識してもらえたらと思います。